屋根から発生する雨漏りの原因とは！？修理方法や防水紙の重要性と併せて解説！

　雨漏りの発生原因と言えば、やはり「屋根が原因」というイメージが強いのではないでしょうか。
　ですが、実際の場合には住宅で発生する雨漏りの原因は外壁・ベランダなど様々です。

　しかし、雨水・紫外線を常に受け続ける「過酷な環境」にある屋根は、やはり雨漏りの原因となりやすい場所と言えます。

　そこで、この記事では屋根からの雨漏りを疑う上で大切なポイントをはじめ、屋根から発生するよくある雨漏り要因・修理方法や屋根下地材である「防水紙」の重要性について詳しい情報を解説いたします！

屋根からの雨漏りを疑う上で大切なポイント

　冒頭でもお伝え致しましたが、住宅で発生した雨漏り被害は外壁・ベランダ・バルコニーなど様々な要因が考えられます！
　そこで、まずはじめに屋根からの雨漏りを疑う上で大切なポイントについて詳しく解説いたします。

全ての雨漏りの原因が「屋根」にあるわけではありません！

　まず、初めに注意点としてお伝えさせて頂きたいのが、「全ての雨漏りの原因が屋根にある訳では無い」という事です。

　例えば、天井から雨漏りが発生した場合、「上からの浸水」という状況から屋根に問題がありそうですよね...。
　しかし、実際には、

　・ベランダ・バルコニーの防水層の劣化
　・外壁のクラック
　・内壁サッシに施されたシーリングのひび割れ

　など、たとえ天井部で発生している雨漏りであってもその原因は非常に様々です。

　天井部からの浸水だからと言って、屋根に問題があるとは限りません！
　雨漏りを根本から修繕する為には、その浸水原因を特定する事が最も大切です。

雨漏りと間違いやすい「漏水」「結露」

　室内の雨染み・黒ずみなどの被害において、注意しておきたいのが「漏水」「結露」です。

　これらは一見すると雨漏りに間違いやすく、その対応方法も当然ながら変わってきます。

　まず、「漏水」は建物内の給排水管から水が漏れている事で発生します。

　雨が降っていないのに浸水が確認出来る場合や、使用していないのにも関わらず水道メーターが動いている場合には漏水が疑われる状態です。

　また、同様に「結露」も雨漏り被害と間違いやすい現象です。
　室内外との温度差により水滴が発生する現象であり、特に気温差が生じやすい天窓で雨漏り被害と間違われるケースが多い傾向にあります。

　私達、「雨漏り専門赤外線・非破壊検査.com」は散水試験や赤外線サーモグラフィカメラを併用した調査により、浸水被害の原因を徹底的に調査させて頂きます。
　原因をピンポイントで特定させて頂く為、無駄な施工をご提案してしまうようなことはありません！

　雨漏りが疑われる症状がございましたら、ぜひお気軽にご相談下さい。

屋根から発生する主な雨漏り原因・修理方法

　それでは、以下に屋根から雨漏りが発生してしまうよくある要因・修理方法にについて詳しく解説いたします。
　また、施工費用の参考価格についてもご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてみてください。

谷板金の錆付き・詰まり

　谷板金は屋根の谷部分に設置される板金を指し、雨水を効率的に排水する役割を担っています。
　しかし、その一方で屋根の中で雨漏りリスクが最も高い場所と言われています。

　まず、その原因となるのが「錆の広がりによる穴あき」です。
　雨水の影響を長時間受け続ける谷板金は錆の発生リスクが大きく、穴あきが浸水被害に繋がったケースも多く報告されています。

　また、ゴミ・落ち葉が滞留しやすいといった特性も問題です。
　そうした状態は雨水の溢れ（オーバーフロー）を招き、予期せぬ場所に流れ込んでしまう事で雨漏り被害を招きます。

　定期的な点検と併せて、必要に応じて清掃を行う事が大切です。

谷板金交換工事

　■参考価格 （税込）33,000円～

　谷板金に穴あき・腐食が進行している場合、必要となるのが「谷板金交換工事」です。
　劣化した既存の谷板金を新しい谷板金へと交換します！

　また、築年数が経過したお住まいでは錆に弱い「トタン」が使用されている事も多いですが、その様な場合には耐錆性に優れた「ステンレス」「ガルバリウム鋼板」製の板金へ交換されることをおすすめいたします。

漆喰の劣化

　瓦屋根において、漆喰は棟瓦に出来た隙間の保護・瓦を固定する重要な役割を担っています！
　しかし、その一方で耐用年数は約15年～20年程度と言われ、瓦本体よりも寿命が短いという点に注意が必要です。
　
　雨風・直射日光や寒暖差によって漆喰は徐々に硬化し、ひび割れ・剥離症状を生じさせてしまいます。
　棟の土台である葺き土には耐水性がありませんので、雨水が浸水する事で雨漏り被害を招くリスクとなります。

　また、葺き土が雨によって流れ出てしまいますと、棟自体が不安定な状態となってしまい、さらに棟の歪み・倒壊してしまうリスクにも繋がってしまいます。

漆喰詰め直し工事

　■参考価格 （税込）8,800円/m～

　漆喰詰め直し工事とは、劣化が進行してボロボロとなってしまった漆喰を撤去した上で新たな漆喰を詰め直す工事を指します。

　防水性の回復はもちろん、漆喰を綺麗に整えることで瓦屋根の美しい景観を保つ事にも繋がります！

　また、漆喰のメンテナンス方法にはそれとは別に「漆喰詰め増し（重ね塗り）工事」という方法も存在し、こちらは劣化した漆喰の上に新たな漆喰を詰め増していく施工方法です。

　ただし、この方法で施工された漆喰は既存の漆喰と一緒に剥がれてしまうリスクが大きく、耐用年数にそれ程期待が出来ません。
　応急処置的な対応に近い為、使用されるケースは限られています！

棟板金の捲れ・飛散

　棟板金は屋根の面同士の合わさり部にあたる「棟」に設置され、棟に出来た隙間の保護・屋根材を固定する役割を担っています。

　しかし、その一方で強風に弱いという特徴を持っている場所でもあります！
　特に、固定先である貫板の劣化・腐食が進行している状態は固定力が低下している状態であり、強風に煽られることで捲れ・飛散を招いてしまうケースも少なくありません。

　むき出しとなった棟に雨水が降り注ぐ事で、浸水被害を生じさせてしまう可能性があります。

棟板金交換工事

　■参考価格 （税込）6,600円/m～

　棟板金交換工事とは、既存の劣化した棟板金を撤去した上で新たな棟板金へと交換する工事です。

　板金カバーと併せて土台となる貫板をも交換される為、耐久性と共に板金を固定する力も回復します！

　また、住宅の貫板に使用される貫板の材質には、水分に弱い木製素材が使用されているケースが非常に多いです。

　現在では、耐水性に優れた樹脂製の貫板もありますので、交換工事を行われる際にはぜひご検討ください。

屋根からの雨漏りを未然に防ぐ「防水紙」

　上記の通り、屋根から発生する雨漏りの要因は非常に様々で、それに対する施工方法も多岐に渡ります。

　そうした中、屋根から発生する雨漏りを解説する上で、非常に需要になるのが「防水紙」の存在です。

　屋根下地材として非常に重要な役割を担う防水紙について、詳しくご紹介いたします。

防水紙とは？

　屋根材の種類は金属・スレート・瓦など様々ですが、その構造は野地板・防水紙・各種屋根材によって構成されることが一般的です。

　そうした中、屋根からの雨漏りを防ぐ上で特に重要な役割を担っているのが防水紙（ルーフィング）です！

　屋根に雨が降った場合、その雨水は「屋根材によって全て防がれる」というイメージが強いかと思いますが、実際にはそうではありません。
　強風を伴う雨の場合、雨水は屋根材内部へと浸水してしまうのですが、そうした雨水を防いでいるのが下地材である防水紙です！

　また、屋根材に軽微なひび割れが発生したとしても、内部の防水紙がしっかりと機能していれば直ちに雨漏り被害に繋がるリスクは低いです。

　防水紙は、その名の通り屋根から発生する雨漏りを防ぐ要とも言える存在です！

屋根からの浸水は防水紙が劣化している可能性が高い状態

　防水紙は屋根からの雨漏りを防ぐ重要な役割を担っていますが、裏を返せば「屋根からの雨漏り＝防水紙に異常が発生している可能性が高い状態」とも言えます。

　前述の通り屋根から雨漏りが発生する要因は様々ですが、屋根に異常が発生していてもその浸水が軽微であれば防水紙によって防がれます。
　しかし、そうした状態を放置してしまう事は防水紙の劣化を促進させる原因となり、将来的には防水紙の破れ・穴あきによる浸水被害を招いてしまいます(>_<)

　下地材である防水紙の劣化が進行している場合には、屋根全体のリフォーム工事が必要となる場合があります。

　雨漏りは目の見えない所で浸水がはじまり、天井の雨染みといった症状が現れる事には想像以上に被害が拡大してしまいます。
　そうした事態を未然に防ぐ為にも、屋根の定期的な点検・メンテナンスを欠かす事は出来ません！

屋根全体のリフォーム工事方法「葺き替え工事」「カバー工法」

　それでは、次に防水紙のメンテナンスを行う事が出来るリフォーム工事方法についてご紹介いたします！
　一般的に、屋根全体のリフォーム工事を行う方法としては「葺き替え工事」「カバー工法」の２つが挙げられます。

　それぞれメリット・デメリットがございますので、工事方法をご選定される上で是非参考にしてみてください。

屋根葺き替え工事

　■参考価格 （税込）1,097,800円～ (切り妻屋根　60㎡の場合)

　屋根葺き替え工事は、既存の屋根材を全て撤去した上で新しい屋根材に交換する工事です！
　屋根材はもちろん、防水紙・野地板のメンテナンス・新設を行うことで雨漏り被害を含める屋根の異常を全て解決する事が出来ます。

　特に、屋根構造部・屋根材の固定先として非常に重要な役割を担う「野地板」のメンテナンスは、一部の工事方法を除いて屋根葺き替え工事でしか行う事は出来ません！
　後述の屋根カバー工法と比較して、構造部から屋根の耐久性を回復させることが出来ます。

　一方、屋根葺き替え工事は、数ある屋根工事方法の中でも規模が非常に大きい施工方法です。
　施工に掛かるコストは大きく、工事期間も比較的長期間必要な点に注意が必要です。

屋根カバー工法

　■参考価格 （税込）877,800円～ (切り妻屋根　60㎡の場合)

　屋根カバー工法は「重ね葺き」とも呼ばれ、その名の通り既存の問題が生じている屋根の上に防水紙・新規屋根材を重ね葺く施工方法です！
　葺き替え工事で必要とされる廃材の撤去・それに掛かる手間がほとんど必要ありませんので、施工期間・工事費用を抑えて屋根リフォームをする事が出来ます。

　また、工事中に建物内の生活・作業に及ぼす影響も少ない事から、特に工場・倉庫などの屋根リフォームにもおすすめ出来ます。

　しかし、その一方で屋根カバー工法は葺き替え工事の様に野地板のメンテナンスは行われません！
　雨漏り被害などにより野地板の腐食などが著しい場合、カバー工法を採用する事は出来ず葺き替え工事が必要です。

　また、屋根形状の理由から瓦屋根への施工は困難であり、さらに屋根の重量増加の観点から古い耐震基準で建設された建物への採用にも慎重になる必要があります。

　使用されている屋根材の種類や現在の屋根の状態によって採用の可否が左右されてしまう点が、屋根カバー工法のデメリットと言えます。

屋根からの発生が疑われる雨漏り調査もお任せください！

　今回は、屋根から発生する雨漏り要因を中心に、その施工方法や防水紙の重要性について詳しくご紹介させていただきました。

　住宅で発生する雨漏りの要因は非常に様々ですが、それを解決する上で最も大切なのが「浸水の原因がどこにあるか」をしっかりと特定する事です！

　私達、雨漏り専門赤外線・非破壊検査.comは、散水試験・赤外線サーモグラフィカメラを併用した調査によって雨漏りの発生原因をしっかりと調査させて頂きます。

　特に、赤外線サーモグラフィカメラは物体の被写体の温度変化を捉える事で、壁・天井内部の浸水規模・経路を非破壊で把握する事が出来ます。

　・修繕・再発を繰り返してしまっている雨漏り
　・原因の特定が難しいアパート・マンションの浸水被害
　・何度調査を依頼しても原因が分からない雨漏り被害

　など、雨漏りに関する住宅お困り事がございましたら、お電話・メールにてぜひ私達にお気軽にご相談下さい。

　知識・経験豊かな専門スタッフがご対応させていただきます！