赤外線カメラ(赤外線サーモグラフィカメラ)による雨漏り調査について
ですが、基本的な原理や仕組みをご存知の方は少なく、赤外線カメラを使用した雨漏り調査の流れやメリットが良く分からないと言う方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、赤外線カメラの基本的な仕組みや雨漏り調査の方法をはじめ、そのメリット・デメリットまで詳しく解説いたします!
赤外線カメラの基本原理と仕組み
「赤外線」とは、すべての物体が放射している電磁波の一種で人間の目には見えない光を指します!
物体が温度を持っている限りこの赤外線は放射される特性があり、温度が高ければ高いほどその物体から放出される赤外線の量は増え、逆に温度が低いほど赤外線の放射量は少なくなります。
赤外線カメラはこの目には見えない赤外線を捉え、それを温度に変換して視覚化する装置です!
1℃単位の温度差を正確に捉えることができるため、微細な温度変化でも検知する事が出来ます。
物体が持つ熱エネルギーは、その温度に比例して赤外線として放射されます
赤外線カメラは、この熱量の違いを色や濃淡で表示することで温度分布を可視化できます
赤外線カメラによる雨漏り調査方法・メリットや注意点
それでは、赤外線カメラによる雨漏り調査のメリットにはどの様なものがあるのでしょうか?
その方法と併せてご紹介いたします!
赤外線カメラを使用した雨漏り調査の方法
赤外線カメラを使用した雨漏り調査方法は、雨漏りの発生箇所や疑われる箇所を撮影する事で行われます!
この時、重要なのは「周囲よりも温度が低くなっている」場所です。
雨水の浸水箇所はその影響で温度が低くなっている事が多く、そうした場所や範囲を確認する事で雨漏りの原因箇所・被害範囲を特定する事が出来ます。
赤外線カメラを雨漏り調査に使用するメリット
それでは、赤外線カメラを使用した雨漏り調査には、どの様なメリットがあるのでしょうか?
次に、赤外線カメラを雨漏り調査に使用するメリットを順にご紹介いたします!
①非破壊で建物を調査できる
雨漏り調査の基本となる「目視調査」はお住まいの雨漏り発生箇所によっては確認が難しく、建物の一部を解体して内部の状態を確認するケースもあります。
これに対して赤外線カメラは「非接触・非破壊」で建物の表面温度を計測してその「温度差」をもとに雨漏り箇所を特定しますので、建物にダメージを与えることなく調査が可能です!
調査の為の解体が不必要であり、その修繕費用も必要ありません。
②調査の時間が短縮される
例えば、雨漏りの調査方法の一つである「散水試験」は水道を使用して雨漏りを再現する事で、その発生原因を突き止める調査方法です。
疑似的に雨漏りを作り出す事でその発生要因をしっかりと特定できますが、疑わしい箇所を全て調査していてはそれだけ時間が掛かってしまいます。
しかし、赤外線カメラを使用すれば一度に広範囲の温度変化を測定することができるため、調査対象となる建物全体の状態を短時間で把握することが可能です!
雨漏りの可能性の高い箇所を絞った上で散水試験を行う事で、精度を落とすことなく調査時間を短縮できます。
③精度が高く視覚的に分かりやすい
例えば、屋根の一部から侵入した雨水が建物内を伝って別の場所にシミとして現れることも少なくありません!
複雑な雨水の経路を正確に追跡することが難しく、だからといって原因をしっかりと特定せずに誤った箇所を修繕しても問題は解決しません。
赤外線カメラの高感度なセンサーは1℃単位で温度変化を捉えるため、わずかな温度差でも検知可能です!
最適な補修方法をご提案出来る事はもちろん、現在の雨漏りの状態・規模をご不安になられているお客様が状態を把握しやすい事もメリットです。
3階建ての建物で2階の窓周りから雨漏りしている建物を赤外線カメラで調査
赤外線カメラで見ると、外壁に縞模様のように温度が違っている部分があります。これは外壁の継ぎ目(目地)から水が入り込んで、その目地下壁内部分に水が溜まっていることを示唆しています。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査の注意点
①雨の日には調査できない
赤外線カメラは物体から放射される熱を捉えて温度差を可視化しますが、雨天時やその直後では建物全体が濡れているため温度差を確認する事が難しい状態です。
その様な状態が予想される日程では、赤外線カメラによる調査にお伺いする事が出来ない場合があります。
お客様のご都合と併せ、調査に最適な天候をしっかりとご確認させて頂いた上で調査にお伺いさせて頂きます!
②建材によっては調査が難しい場合がある
屋根・外壁に赤外線を反射しやすいトタン・ガルバリウム鋼板などの金属素材が使用されている場合、赤外線カメラによる調査が難しい場合があります。
また、ガラス・フィルムなど赤外線を通さない素材にも注意が必要です!
使用素材や環境によって調査方法もご検討させて頂きますので、まずはご相談頂ければと思います。
③周囲の環境に影響を受けやすい
赤外線カメラは表面温度を可視化する装置であることから、日射や気温などの環境条件によっても測定結果は変わってきます。
例えば、強い日差しが当たっているとその部分が高温に見えてしまう場合もあり、さらに外気温によってもお住まい全体の外壁材の温度は大きく変動します。
ですが、雨漏り調査にはそれらの注意点も熟知した技術・知識が豊富な専門スタッフがお伺いさせて頂きますので、どうぞご安心ください。
雨漏り調査以外にも活用できる赤外線カメラ
以下に、それぞれの調査内容について詳しくご紹介いたします!
断熱材の欠損・不良調査
通常、断熱材の欠損や不良を発見するには、お住まいの図面と照らし合わせながら壁や天井を破壊して内部を調査する必要があります。
しかし、雨漏り調査と同様、赤外線カメラを使用する事で非破壊による調査が可能です!
建物の外壁や天井・床などの温度分布を確認する事で、断熱材の欠損や問題個所を簡単に特定することが出来ます。
結露の発生箇所の確認
これにより壁の内側に湿気がたまり、放置すると建物の構造的な損傷につながることがあります。
また、結露は建物の劣化だけでは無く、カビの発生による健康被害の原因となるケースも多いです。
過度な結露の発生を放置する事はおすすめできません。
赤外線カメラは、こうした結露が発生している箇所を確認する事にも役立ちます。
温度の変化を視覚化できるため、湿気がたまりやすい場所や冷たい外気にさらされやすい場所を特定する事が可能です。
赤外線カメラによる雨漏り調査は私達にお任せください!
ご紹介させて頂きました通り、赤外線カメラを使用した雨漏り調査は従来の調査方法と比較して優れた調査精度を誇りながらもそれに掛かる手間も抑える事が出来ます!
また、なによりお客様のお住まいを破損・破壊せずに雨漏りの原因箇所・被害規模を特定できる事は非常にメリットです!
もちろん、赤外線カメラにも注意点はございますが、それらを熟知した技術・専門知識が豊富なスタッフが調査にお伺いさせて頂きますのでご安心ください。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査を行った上で、最適な雨漏り修理の方法をご提案させて頂きます!
- 雨漏りの原因が分からず、修繕と再発を繰り返してしまっている方
- 雨漏り調査に無駄な時間を掛けたくない方
- 雨漏り被害の規模や状態をしっかりと確認した上で工事を依頼したい方
赤外線カメラによる雨漏り調査を熟知した技術・専門知識が豊富なスタッフが調査にお伺いします!