天井のシミが発生する原因とは？考えられる５つの原因をリスクと併せて徹底解説

　「室内の天井クロスに出来たシミが気になる...」

　こうした症状にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
　天井に発生したシミの原因として雨漏りもその一つですが、じつはそれ以外にも発生してしまう要因は複数あります。

　また、最初は異変として感じられていたシミも、軽微であれば見慣れてきてしまいますよね。
　しかし、たとえ範囲の小さなシミであっても放置する事はおすすめ出来ません！

　そこで、この記事では天井にシミが出来る原因や特徴をはじめ、それを放置するリスクについて詳しい情報を解説いたします！

天井にシミが発生する要因とは？

　天井に突然現れるシミは、多くの住宅で発生するトラブルです！
　そこで、まずは天井のシミを発見した際の対処方法をはじめ、その発生要因・特徴について詳しくご紹介いたします

天井のシミを発見したら？

 　天井のシミは、その発生要因によって規模も変わってきます。
　軽度なシミであっても放置せず、専門業者へしっかりとご相談する事が大切です！

　しかし、水が滴ってくるようなシミであれば、被害を広げない為にもご自身による対応が必要となってきます。
　そこで、まずは天井のシミを発見した際の対処法について解説いたします。

必要であれば「バケツ」などを使用して応急処置

　天井のシミを発見した場合、まず重要となるポイントが「応急処置の必要性」です！

　シミが急激に広がり水が垂れてくるような状態では、室内の家具や電化製品へ被害が広がってしまいます。
　その様な場合は、ひとまずバケツやビニールシート等で受け止めましょう。

　また、この時応急処置の方法としてやってはいけないのが、天井部の浸水箇所をシートやテープなどで無理に塞いでしまう事です。

　目に見える雨漏りを上手く止められたとしても、その内部では浸水が広がり被害の拡大を招いてしまいます！
　室内への雨だれは「天井部の排水口」とも言えますので注意しましょう。

　一方、繰り返しとなりますが、水が垂れてこないような軽微なシミであっても放置する事はおすすめ出来ません。
　まずは、出来るだけお早めに信頼できる施工業者へ相談しましょう！

風通しを良くする

　雨だれの対策と併せて、もうひとつ気を付けておきたいのが「室内の湿度」です！

　じつは、天井にシミが発生している発生している場合、その室内は高湿度になっているケースが非常に多いとされています。

　湿気の多い状態はカビの発生・建材を劣化させてしまうリスクとなりますので、窓を開けて風通しをよくするなどの湿気対策をこまめに行いましょう。

　ただし、こちらもあくまで応急処置的な対応となります。
　根本的に解決する為には、やはり専門業者へお早めに相談しましょうね！

天井のシミの発生要因とその特徴

　天井に発生するシミの要因としては、大きく分けて以下の5つの要因が考えられます。

　■雨漏りによる屋内への浸水
　■水道管・排水管の異常による漏水
　■屋根裏との気温差による結露
　■天井裏等に入り込んだ害獣の糞尿
　■天井板・接着材の経年劣化

　一口に「天井のシミ」と言ってもその色合い・形状・広がり方は様々であり、その特徴も発生要因によって変わってきます。
　　まずは、天井に発生するシミの種類や、その特徴について詳しくご紹介いたします。

雨漏りによる天井のシミ

原因	屋根や外壁の損傷や劣化、ベランダ床の防水層劣化など様々
天候	雨天時
範囲・発生箇所	部分的に集中して発生する事が多い
特徴	雨天時のタイミングで被害が大きくなり、茶色・黄色の水跡になる事が多い

　「天井のシミ」と聞くと皆様ご想像されるのが、「雨漏り被害」ではないでしょうか。
　
　住宅構造部を浸水経路とする雨漏り被害は、天井内部に雨水が滞留してしまうことでシミをつくる原因となります。

　また、雨漏りが原因のシミは茶色や黄色の水跡になる事が多く、さらに部分的に集中して発生するケースが多いです。
　特に雨天時にシミが大きくなると言った症状は、雨漏りが原因である可能性が高くなります。

　さらに疑問に思われる方も多いのですが、雨漏りを起因とした天井の雨染みは「2階以上の建物内における1階部分」でも発生する可能性があります
　浸水の原因は屋根だけでなく外壁・窓サッシ・ベランダ・バルコニーなど非常に多くの場所で発生し、必ずしも浸水箇所の真下に問題が現れるわけではない事が理由です！

漏水による天井のシミ

原因	水道管・排水管の破損、上層階の排水トラブル
天候	関係なし
範囲・発生箇所	一カ所に集中して発生する事が多い
特徴	築年数が経過した建物で発生するケースが多い

　漏水（ろうすい）とは水漏れのことを指し、建物内部を通る水道管・排水管の劣化による破損・穴あき等で発生します。

　特に築年数の経過した建物では給水管や排水管が老朽化しているケースが多く、そのリスクは大きいとされています。

　また、漏水の原因は配管の劣化だけではありません。
　二階トイレの排水トラブル（詰まりや配管の破損など）が原因で一階天井に水がしみ出すケースもありますので注意しましょう。

　漏水が原因の天井のシミは天候に関係なく発生することが特徴で、
　さらに、シミや雨だれが一カ所に集中して発生する事もポイントとなります。

結露による天井のシミ

原因	屋根裏と室内との温度差
天候	極端に暑い・寒い（室内との温度差が生まれやすい天候）
範囲・発生箇所	被害が広範囲に広がりやすい
特徴	屋根裏換気・断熱材の対策が不十分な場合に発生しやすく、進行が緩やか

　結露（けつろ）とは空気中の水蒸気が冷やされて液体の水となり、表面に水滴として現れる現象です。

　お住まいにおいては特に内外の温度差が多い窓ガラスで発生するイメージが強いと思いますが、じつはこうした現象は屋根裏でも発生します！

　例えば、冬の時期に室内の暖かい空気は屋根裏へ上昇します。
　しかし、屋根裏の気温は低く、そこで空気が冷やされることで結露を発生させてしまうのです。

　その様にして発生した水分が、天井にシミを造る原因となります。

　屋根裏の結露は、換気が不十分であったり断熱材の施工が適切でなかったりする場合に発生しやすくなります。

　結露が原因のシミは、他の原因と比べて進行が緩やかな特徴があります。
　また、雨漏りや漏水を原因としたシミと違い、広範囲に発生する事が多い特徴があります。

害獣の糞害による天井のシミ

原因	天井裏・屋根裏に侵入した害獣（鳥類・小動物）
天候	関係なし
範囲・発生箇所	複数個所にランダムに発生
特徴	天井のシミと併せ、物音や異臭が発生する

　天井に現れるシミの中には、害獣による糞害が原因となっている場合もあります。
　天井裏や屋根裏に侵入したネズミ、コウモリ、鳥、イタチ、ハクビシン、アライグマなどの小動物が排泄物を残すことで天井材にシミを生じさせてしまいます。

　害獣によるシミの特徴は、その発生箇所が一定では無く複数個所に生じる事です。
　またシミとともに「カタカタ」「ガサガサ」といった物音が聞こえることや、異臭が漂うことも害獣の浸入を疑う大きな要因となります。

天井板・接着剤の劣化による天井のシミ

原因	天井に使用されている天井板・接着材の劣化
天候	関係なし
範囲・発生箇所	天井材に沿う形で直線に発生するケースが多い
特徴	水分が原因ではない為、湿った感触が無い

　天井板は劣化が進行する事で変色するケースがあり、さらにその固定に使用される接着剤は経年により染み出してくる事もあります。

　そうした天井板・接着剤の劣化も天井にシミが発生する要因です。

　これらのシミは水分を原因としたものではない為、触っても湿った感触が無い事が特徴です。
　また、接着剤が原因であれば、シミが天井材に沿う形で直線に発生する事が多いとされています。

　ただし、それらの特徴から一概に天井材や接着剤の劣化原因とは言い切れませんので注意しましょう。

シミを放置するとどうなる？3つのリスクを紹介！

　天井のシミを「見た目が気になる程度」と考え、放置してしまう方も少なくありません。
　しかし、天井にシミが発生しているということは、「建物内部で何らかの異常が起きている可能性」があるという事です。

　そうした状態の放置は、様々なリスクを大きくしてしまいます。
　次に、シミを放置する事で大きくなる3つのリスクについて詳しくご紹介いたします！

建物のリスク

　天井のシミを放置する事で大きくなるリスクの一つが、「建物そのものへのダメージ」です。
　雨漏りや漏水が原因の場合、シミを放置することで天井材や断熱材が劣化し、建物の構造的な強度が低下します。

　場合によっては天井の崩落に至ってしまうケースもありますので、出来るだけ早くに対処する事が大切です！
　また、害獣が原因の場合、その排泄物に含まれるアンモニア・雑菌も建材を侵食する要因となりますので注意しましょう。

建物への影響の例

〇構造部に使用されている木材の腐食・劣化
　水分が建物の木材部分に浸透すると、木材が腐敗しやすくなります。
　特に天井や梁、柱といった重要な構造材が劣化すると、建物全体の耐久性が低下し、最悪の場合は建物の倒壊リスクが高まることもあります。

　また、腐った木材はシロアリの好物でもあるため、シミを放置することでシロアリ被害のリスクも増加します。

〇天井材や壁材の剥離
　天井材や壁材に水分が長期間浸透すると、表面が剥がれ落ちたり変色したりすることがあります。
　特に広範囲にわたってダメージが進行すると、天井全体の張り替えが必要になるり修理費用も大きくなります！

健康のリスク

　建物と併せて、無視する事ができないのが健康への影響です！

　雨漏りや結露が原因で湿気が溜まり続けると天井裏にカビが発生し、それが室内に広がることでアレルギー症状や喘息、さらにはシックハウス症候群を引き起こすリスクがあります。

　特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、カビや汚染物質による健康被害を未然に防ぐことが重要です。

　また、天井にシミが広がってしまえば単純に景観も悪くなります。
　そうした環境での生活は、気分も落ち込んでしまいますよね。

健康への影響例

〇カビの発生による健康被害
　シミの発生箇所である吸水部は、カビが発生する絶好の環境となります。
　カビの胞子が空気中に広がると、アレルギー症状や呼吸器系のトラブルを引き起こす原因となります。

　特に、小さな子どもや高齢者、免疫力が低下している方にとっては、カビの影響は深刻です。

〇カビ・糞尿による悪臭
　害獣の糞尿やカビの発生による悪臭は生活全般に悪影響を及ぼし、ストレスの原因となります。
　また糞尿には雑菌も多く含まれ、乾燥して微粒子状になったものを吸い込んでしまう事も健康被害を生むリスクとして無視できません。

修理費用・コスト増大のリスク

　天井のシミやその原因は、時間が解決してくれるような問題ではありません。
　たとえ天井に現れているシミが軽度であったとしても、目に見えない構造部に大きなダメージを与えている可能性もあります。

　天井のシミはあくまで異常が発生しているサインであり、それを放置してしまう事は被害規模と併せてそれに掛かる修理費用・コストを増大させてしまうリスクとなります。

　大切なお住まいです！
　たとえ軽微な異常であっても、早期に雨漏り専門赤外線・非破壊検査.comへご相談下さい！

天井のシミの原因を特定する重要性・調査方法

　上記の通り、天井のシミを放置する事は様々なリスクに繋がります。
　しかし、たとえばその原因が「結露」にあるのにも関わらず「雨漏りにアプローチをする補修」をしてしまっては「無駄な工事」となってしまいますよね。

　したがって、天井のシミの発生を解決する上でもっとも大切な事はその原因を特定する事です！

　そこで、次に雨漏り専門赤外線・非破壊検査.comで行われている雨漏り調査をベースにその方法について解説いたします。

目視調査

　目視による調査は、お住まいの異常をご確認させて頂く上で基本となる調査方法です。

　天井のシミの状態はもちろん、屋根裏やお住まいの状況からその原因を調査させて頂きます。
　また、発生した際の状況・日時・その日の天候なども原因究明の重要な要素ですので、お客様へしっかりとお話をお伺いいたします。

　一方、天井のシミが浸水を原因としたものであった場合、住宅構造部の浸水経路・発生箇所を目視調査だけで特定する事は難しいと言えます。

　そうした場合に併用するのが、以下にご紹介する「散水試験」「赤外線サーモグラフィカメラ」による調査方法です。

散水試験

　雨漏り調査は、実際の雨漏り被害をリアルタイムで確認出来る訳ではありません。

　目視調査で雨漏り発生リスクが高い場所・症状を推測出来たとしても、「そこからの浸水状況を実際に確認する事が出来ない」という問題があります。

　一方、散水試験は屋根・外壁・窓サッシなど雨漏りが疑われる箇所に水を散布し、実際の雨のような状況を人工的に再現する調査方法です。
　実際に雨漏り発生状況の確認が可能であることから、高い精度で雨漏りの発生原因を特定できます！

　また、浸水が疑われる箇所が複数あった場合でも柔軟に対応出来る事も大きな魅力です！

赤外線サーモグラフィカメラ

　赤外線サーモグラフィカメラとは、被写体の温度を「色」により視覚的に確認できる装置を指します。

　天井のシミが水分を原因としている場合、周囲の温度はそれにより低下します。
　赤外線サーモグラフィカメラは、そうした温度変化を捉える事で天井内部の浸水規模・経路の調査を可能とします！

　また、赤外線サーモグラフィカメラのもっとも大きなメリットが、天井・外壁を破壊せずに内部の浸水状況を把握できることです。

　特にアパート・マンションなどの集合住宅は構造も複雑であり、調査の為に室内壁を取り壊す場合にはご入居者様の許可も必要となります。
　そうした通常の調査が難しい状況において、赤外線サーモグラフィカメラは非常に有効な調査方法です！

雨漏り修理・内装リフォームもお任せください！

　今回は、天井に発生したシミの発生原因やそのリスク、調査の方法について詳しく解説させていただきました！

　ご紹介させて頂きました通り、天井に生じたシミの原因として考えられるのは「雨漏り」だけではありません。
　雨水の浸水の他、漏水・結露・害獣・天井材の経年劣化など様々な要因があり、それによって対策・修繕方法も変わってきます。

　しかし、発生原因に関わらず、そうしたお住まいの異常の放置は様々なリスクに繋がり住宅・健康・修繕コストなどにおいて大きな悪影響を及ぼします。

　被害を最小限に抑える為にも、早期にご相談頂く事が重要です！

　雨漏り専門赤外線・非破壊検査.comは赤外線サーモグラフィカメラ・散水試験を併用した調査によりピンポイントでその原因を特定し、お客様のご要望と併せて最適な施工方法をご提案させて頂きます！

　無駄な施工・余計な工事は一切ご提案いたしません。
　屋根・外壁・ベランダやバルコニー等の雨漏り修理、シミやカビが発生している内装リフォームもぜひ私達にお任せください！