アパートで雨漏りが発生したら？対処方法や修理費用の目安・赤外線カメラによる雨漏り調査のメリット

アパートで雨漏りが発生した場合、入居者はもちろん大家にとっても非常に大きな問題となります。
しかし、雨漏り被害の拡大を防ぎ早期解決するためにも、まずは慌てず冷静に対処する事が大切となります。

この記事では、アパートで発生する雨漏りをスムーズに解決するために知っておきたい知識として、最初に取るべき対応やよくある雨漏り発生原因・修理費用の目安までご紹介いたします！

また、アパートの雨漏り調査でおすすめしたいサーモグラフィカメラにを使用した雨漏り調査についても解説いたしますので、ぜひご覧ください。

アパートで雨漏りが発生したら...

雨漏りはどの様な建物でも発生する可能性があり、集合住宅であるアパートも例外ではありません。
建物自体の規模が大きく部屋数も多い事を考えますと、アパートは一般的な戸建て住宅よりも雨漏りリスクは大きいと言えます。

アパートで雨漏りが発生してしまった場合、その被害を広げない為にも初期対応が非常に重要となります！
まずは、アパートで水漏れを発見した際、入居者が取るべき対処法を解説いたします。

アパートで雨漏りが発生！入居者が取るべき対応とは？

①雨漏り箇所の写真撮影と記録

アパートで雨漏りが発生した際、入居者がまず行っておきたいのが雨漏り被害の記録です。

被害状況の記録をしておくことは、

　・被害状況を大家へスムーズに説明できる
　・家財保険を受ける際の証拠となる
　・家財の弁償について大家と交渉する際に役立つ

等のメリットに繋がります。

雨漏りによって室内が汚れたり家具や床に水がかかったりしている場合、まずはその状態を写真に収めましょう。
また、写真だけではなく、どの時間帯に雨漏りが起きたか、どのような状況であったかを簡単に記録しておくこともおすすめです。

◆被害状況の記録例
　・被害を発見した日時
　・雨漏り被害の状況
　・被害を発見した際の天候　など

特に、雨漏りを初めて発見した際は、慌てて応急処置をはじめてしまうことも多いと思います。
雨漏り被害を広げない対応はもちろん大切ですが、後々のためにも被害状況の記録は忘れずに行っておきましょう。

②応急処置で雨漏り被害の拡大を防止

雨漏り被害の拡大を防ぐためには、早急な応急処置が非常に大切となります！
水の滴りがある部分に家具や家電などがある場合、一時的に非難をさせたりタオルやビニールシートなどで保護しましょう。

また、タオルを入れたバケツで受け止める事で、水はねを抑えつつ雨水の広がりを抑えることが出来ます。
範囲が広範囲に及んでいる場合には、レジャーシート・ビニルシートなどを敷いてしまうのも一つの手です！

やってはいけない応急処置とは？

一方、やってはいけない応急処置の方法として挙げられるのが、「雨漏り発生個所を無理に塞いでしまう」ことです。

確かに、防水テープ等を使用すれば天井・内壁からの雨垂れを止める事が出来るかもしれません。
しかし、一方で雨漏りの原因そのものは解決しておらず、雨水の浸水が止まるわけではありません！

天井・室内壁の内部で浸水は広がり、被害範囲を大きくしてしまうリスクとなります。

また、もっともやってはいけないのは雨漏りを放置してしまう事であり、雨漏りの被害拡大を招いた原因として損害賠償にも繋がりかねません。
雨漏り被害がご自分の「過失」とならないよう、適切な対応を心がけましょう。

③大家・管理会社へ被害の連絡

応急処置が一段落したら、早期に大家・管理会社へ連絡をしましょう。
この時、被害状況を記録した内容を手元に用意しておくことで、スムーズに説明する事が出来ます。

アパートで発生した雨漏りの修繕義務・責任

アパートで雨漏りが発生した場合、その修繕義務や責任はどこに発生するか気になる所ですよね。
一般的にアパートで発生した雨漏りの修繕義務は「管理会社・大家」に発生します！

しかし、一方で雨漏りの原因が入居者の過失にあった場合はその限りではありません。

①修繕義務がオーナー・大家に発生するケース

アパートの修繕義務において、建物の構造に関わる部分に関しては大家が責任を負う事が一般的です。
雨漏りが発生した場合、屋根・外壁の劣化などアパート自体に原因があるケースでは修理義務は大家に発生します。

一方、家具・家電の保証については賃貸物件や保険の契約状況で変わってきますので、契約書とあわせて大家・管理会社への確認をされることをおすすめいたします。
補償に関して大家との交渉が必要となる可能性もあるため、やはり被害状況の記録を行っておくことは非常に重要と言えます！

②修繕義務が入居者に発生するケース

一方、雨漏りが入居者の過失や不注意によって引き起こされた場合、修繕責任が入居者に発生する可能性があります。

例えば、

・窓を開けっぱなしで出かけてしまった
・不注意で割ってしまった窓ガラスを放置していた
・雨漏りに繋がる不具合を知っていながら放置していた

上記の様な状態で雨が降り、室内へ浸水してしまったケースなどが挙げられますので注意しましょう。

アパートのよくある雨漏り原因と修理費用の目安

それでは、アパートで発生する雨漏りの原因にはどのようなものがあるのでしょうか？
戸建て住宅・アパートやマンションに限らず、建物で発生する雨漏りの原因は非常に様々であり、一概に「これが原因！」とは言い切れません。

そこで、アパートで発生するよくある雨漏り原因とその修理費用の目安をいくつかご紹介いたします。

※実際の施工費用は施工箇所の状態や使用材料によって変動いたします。
　詳しくはお問い合わせください。

①シーリングの劣化による雨漏り

シーリングは建物にできた「隙間」を塞ぐことで雨水の浸水を防止し、気密性を保持する役割を担う部材です。
そのため、劣化によるひび割れ・破断・肉瘦せなどの症状は雨漏りの直接的な原因となり、少しの隙間でも雨水が浸水するリスクとなってしまいます。

シーリングは、

　・窓サッシ廻り
　・窯業系サイディング外壁の目地
　・ベランダ笠木の合わさり部
　・庇と外壁の取り合い部
　・棟板金

など、数えきれないほど様々な場所に施工されますが、特に建物の規模が大きいアパートではその施工ヵ所も非常に多くなります。

一般的にシーリングの耐用年数は約10年程度と言われていますので、適切な時期にメンテナンスを行いましょう！

シーリングの雨漏り修理費用相場

施工箇所	費用相場の目安
屋根のシーリング補修	1～5万円
ベランダのシーリング補修	1～5万円
外壁のシーリング補修	10～50万円

シーリング打ち替え工事は、既存の劣化が進行しているシーリングを撤去した上で新しいシーリング材を打ち込む施工方法です！
費用相場の目安は屋根であれば1～5万円程度、外壁であれば10～50万円程度です。

外壁のひび割れ

外壁は劣化の進行によりひび割れを生じさせてしまう事があり、そうして出来た隙間も雨漏りリスクとなります。
特に幅0.5mm以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、浸水だけでなく構造部の耐久性低下にも繋がります。

ご入居者様の安全を守るためにも、しっかりとメンテナンスを行っていく必要があります。

外壁の雨漏り修理費用相場

施工内容	費用相場の目安
ひび割れ補修	1～20万円
外壁カバー工事	100～300万円
外壁張替え工事	300～500万円

外壁にひび割れが生じている場合、シーリング材・補修材によって補修を行う事が一般的です。

費用相場の目安は施工範囲や使用資材によって異なり、1～20万円程度が目安費用となります。

ただし、外壁内部の損傷が著しい場合、ひび割れを補修しただけでは対処できない可能性もあります。
外壁カバー工事・外壁張替え工事などの大掛かりなリフォーム工事が必要となった場合は、非常に高額な修繕費用が必要となります。

工事費用の拡大を防ぐためにも、雨漏りを放置せず早期に対応する事が大切です。

外壁材の劣化を抑える「外壁塗装メンテナンス」も忘れずに！

外壁が定期的に必要とするメンテナンスの中でも、「外壁塗装」は非常に需要なメンテナンスです！

施された塗装は景観を整えるだけに限らず、外壁材自体を保護して劣化進行を低減させる役割を担っています。
外壁材の劣化は雨漏り被害を招きますので、「外壁塗装は間接的に外壁の雨漏りリスクを抑える」といっても過言ではありません！

また、外壁はアパートの景観を決定付ける要素であり、入居率にも大きく影響を及ぼすポイントです！
アパート全体の景観・耐久性を維持するためにも、外壁塗装は定期的に行っていきましょう。

屋根のトラブル

雨漏りを招く屋根のトラブルは、

　・屋根材の破損
　・棟板金の捲れ・剥がれ
　・漆喰の剥がれ
　・水切り板金部の異常

など、非常に様々な要因が考えられます。

しかし、一般的に屋根材の下には「防水紙（ルーフィング）」が設置されており、屋根内部に浸水した雨水は防水紙によって遮断される造りとなっています。
そのため、屋根から雨漏りが生じている場合、防水紙が劣化により機能していない状態がほとんどと言えます。

屋根から雨漏りが発生している場合には、屋根カバー工法や屋根葺き替え工事など防水紙のメンテナンスが出来る比較的規模の大きい工事が必要になるケースが多いため、注意しましょう。

また、屋根が陸屋根（屋上）となっている場合には防水層の劣化による浸水被害も考えられます。

屋根の雨漏り修理費用相場

施工内容	費用相場の目安
瓦のズレ補修	1～5万円
谷板金交換	5～20万円
軒天材の交換	5～20万円
屋根カバー工法	70～150万円
屋根葺き替え工事	120～200万円
屋上防水工事	100～250万円

上記は、屋根の雨漏り修理費用の相場です。

雨漏り修理全般に言えることですが、施工箇所によってその修理費用の相場は大きく変わってきます。
また、防水紙を含む下地材の劣化が進行している場合、屋根カバー工法・屋根葺き替え工事など屋根全体のリフォームが必要となります。

陸屋根の防水層の劣化が雨漏りの原因である場合には防水工事が必要となり、相場費用は100～250万円程度となります。

アパートの雨漏りを早期解決するためのポイント

雨漏り専門赤外線・非破壊検査.comにご相談いただく中には、「雨漏り修理をしたが再発してしまった...」「他の業者に見てもらったが、何度修繕しても雨漏りが改善しない...」と言う方も多くいらっしゃいます。
こうしたケースの一番の原因となっているのが、「雨漏りの原因をしっかりと特定できていない」ことです！

雨漏りを根本的な解決を行うためにはその浸水原因の特定が必要不可欠であり、闇雲な工事は雨漏りを解決できないどころか被害を拡大させてしまうリスクとなります。
また、アパートにおける雨漏りは、その解決が長引けば長引くほど入居者様へご迷惑をお掛けしてしまいます。

次に、アパートで発生した雨漏りを早期解決するためのポイントをご紹介いたします。

①雨漏りを放置しない

大前提のお話しとなりますが、雨漏りの発生が確認された場合には放置しないようにしましょう。
修理の遅れに比例してその解決が遅れてしまうことは当然ですが、雨漏りは放置した分だけ被害が拡大してしまう側面もあります。

「軽微な雨漏りであれば...」と後回しにしてしまう事は被害規模の拡大につながり、それだけ工事に掛かる期間やコストも大きくなってしまいます。

また、ご入居者様の立場からすればいつまでも解決しない雨漏りは非常にストレスとなってしまうため、最悪の場合には退去や家賃の減額交渉にまで発展しかねません。
雨漏りを発見・ご入居者様から報告を受けた際は、早急に対応する事が大切です。

②信頼できる施工業者を選ぶ

アパートを含む「建物で起きた問題」をスムーズに解決するためは技術・経験豊富な施工業者を選ぶことが非常に重要です！

前述の通り、雨漏りの根本的な解決を行うためには、その原因を特定する必要があります！
雨漏り調査～最適な施工方法の提案～施工完了までをしっかりと行ってくれる施工業者へ依頼しましょう。

信頼できる施工業者の特徴とは？相見積もおすすめ！

一方、はじめて雨漏り修理をご依頼される場合、そもそも「信頼できる施工業者の特徴」が分からずにお困りの方もいらっしゃると思います。
信頼できる施工業者の特徴としては、

　・HPにこれまでの調査事例や施工事例が掲載されている
　・見積もりが分かりやすく明解
　・担当者が疑問点や不安点に何でも答えてくれる

等が挙げられます！

特に、ＨＰに掲載された調査事例や施工事例は業者の対応力・技術力を簡単に判断できるポイントですので、しっかりとチェックしておきましょう。

また、複数の施工業者に見積もりを依頼する相見積りもおすすめです。
費用はもちろん、担当者の対応や工事提案などを比較してより良い施工業者へ依頼しましょう。

ただし、工事費用が安い施工業者が良い業者とは限りません。
「担当者が信頼できる！」「将来的なリスクを減らす提案をしてくれた！」など、トータル面で比較・検討されることが大切です。

アパートの雨漏り調査に最適な「赤外線カメラ」

住宅で行われる調査の中でも雨漏りの原因調査は非常に難易度の高い調査と言われています。
一方、集合住宅であるアパートは「建物の規模が大きい」「部屋内の調査は入居者の許可が必要」などの理由から、戸建て住宅と比較して調査がさらに難航しやすい傾向にあります。

そうした中、数ある雨漏り調査方法の中でも特にアパートに最適な雨漏り調査が「赤外線カメラ」を使用した調査です！

赤外線カメラとは、「物体の表面温度を視覚化できる装置」を指します！
一般的に浸水が発生している個所は周囲の温度と比較して温度が低くなる傾向にあるため、それを赤外線カメラで捉えることで雨水の浸水個所や範囲を特定する事が出来ます。

赤外線カメラがアパートの雨漏り調査に適している理由

前述の通り、アパートでの雨漏り調査は建物の規模の大きさや、お部屋の中の調査を行う際に入居者様の許可が必要な点がネックとなります。
しかし、雨漏り調査に赤外線カメラを使用することで、

　・広範囲を一度に調査できる事から雨漏りの発生原因をピンポイントで特定できる
　・スピーディに調査できるため入居者様へ掛ける負担が少ない
　・調査のために室内壁や天井を解体する必要がないため余分な工事が発生しない

など、アパートにおける雨漏り調査もスムーズに行う事が可能です。

赤外線カメラを使用した雨漏り調査は「一度に広範囲を調査できる」「壁や天井を破壊せずに内部の浸水状況を把握できる」点にあり、まさにアパートに最適な調査方法と言えます！

アパートの雨漏りもお気軽にご相談ください！

今回は、アパートで発生した雨漏り被害の対応方法をはじめ、その修繕義務や雨漏りを早期解決するためのポイントについてご紹介させていただきました。
アパートで発生した雨漏り被害を広げない・早期解決するためには、ご入居者様・大家・管理会社の初期対応が非常に重要です！

「雨漏り被害の放置」は絶対にしないようにしましょう！

また、戸建て住宅でも難易度が高い「雨漏り調査」ですが、アパートは集合住宅と言う特性からさらに難航する事も多いです。
スピーディでピンポイントに雨漏り発生原因を特定するためにも、赤外線カメラを使用した雨漏り調査がおすすめです！

私達、雨漏り専門赤外線・非破壊調査.comでは、目視調査を基本として散水試験・赤外線カメラを使用した幅広い調査にご対応可能です。
アパートで発生した雨漏りにつきましても、ぜひお気軽にご相談ください。