意外と起こりやすい換気扇からの雨漏り!原因と対策を徹底解説

「換気扇から雨水が漏れてきた!」こんな経験はありませんか?
実は換気扇が原因で室内に雨水が侵入してしまうケースは少なくありません。
フードやシャッターの劣化、外壁のひび割れなど、様々な要因が絡み合って雨水が侵入することがあるのです。
本記事では、換気扇からの雨漏りが発生する原因、そしてプロに依頼すべき理由について詳しく解説しています。DIYによる修理は危険な場合が多いので、この記事を参考に安全な対策を心がけましょう。
雨漏りは換気扇から起きることもあります
換気扇は、家庭内の湿気や匂いを外部に排出するための重要な設備です。特に、キッチンや浴室、トイレなど、湿気や水蒸気が発生しやすい場所で欠かせない存在となっています。
しかし、換気扇は屋内の空気を排出するという構造上、外壁や屋根に開口部を設ける必要があるため、雨漏りの原因になりやすい部分でもあります。実際に、大雨や台風の際、換気扇から水が漏れてくるというトラブルが少なくないのです。
こちらの記事では、換気扇から雨漏りが発生する背景や、換気扇が雨漏りにどのように関与するのかについて説明します!
換気扇から雨漏りが発生する主な原因
換気扇からの雨漏りは、多くの住宅で発生しやすい問題の一つです。
特に、大雨や台風のような過酷な天候条件下では、換気扇から雨水が侵入し、室内に水滴が垂れるといったトラブルが報告されています。換気扇は家の中の湿気や空気を外に排出するための設備ですが、その設置方法や外壁の状態、メンテナンスの状況によっては、外からの雨水が逆流してくることがあります。
ここでは、換気扇から雨漏りが発生する主な原因について、詳しく解説していきます。
換気扇フードやシャッターの劣化
換気扇の外部に設置されているフードやシャッター(プロペラファンタイプに限る)の劣化は、雨漏りの最も一般的な原因の一つです。外壁に取り付けられた換気扇は、外気に直接さらされるため、フードやシャッター部分が経年劣化しやすくなります。
フードは、換気扇の排気口を覆うように取り付けられており、雨水や風が直接入り込まないように保護する役割を果たします。しかし、風雨や紫外線による影響で、フードがひび割れたり、変形したりすることがあります。特に、樹脂製のフードは、数年使用すると劣化が進みやすく、雨水の侵入を防ぐ能力が低下します。
そもそもフードは後付けでの設置となるため、外壁との取り合い部分のシーリングが劣化して隙間が空くことで、雨水が浸入してしまうことがあるのです。

また、シャッターは換気扇の使用時に開き、使用していない時には閉じて外からの風や雨の侵入を防ぎますが、こちらも経年劣化や強風の影響で正常に機能しなくなることがあります。特に台風や強風が吹き荒れる際には、シャッターが風で開きっぱなしになることがあり、その結果、雨水が換気扇を通じて室内に侵入することがあります。
このように、換気扇の外部パーツの劣化とメンテナンスは、雨漏りの発生を防ぐ上で非常に重要なポイントとなります。
コーキング材の劣化
フードが設置されている外壁部分にはコーキング(シーリング)材が使用されており、これらが換気扇周りの隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ役割を果たしています。
しかし、これらのコーキング材は、時間の経過とともに劣化し、ひび割れや剥がれが発生することがあります。特に、紫外線や風雨にさらされやすい外壁部分は、劣化が早く進む傾向があります。
コーキング材が劣化すると、フードの周りに小さな隙間が生じ、そこから雨水が浸入することがあります。これは、フード自体に問題がなくても、外壁部分から雨水が侵入し、換気扇の排気口を通じて室内に水が漏れる原因となるため、見過ごされがちな重要なポイントです。
特に南側の壁に設置されたフードは、紫外線の影響を強く受けやすいため、定期的な点検と補修が必要です。
外壁のひび割れや劣化
外壁のひび割れや劣化も、換気扇からの雨漏りを引き起こす大きな原因となります。
換気扇の設置には、外壁に穴を開ける必要がありますが、その際に外壁に負担がかかり、特に四隅や角の部分にひび割れが発生しやすくなります。このひび割れは、雨水が浸入するルートとなり、換気扇を通じて室内に漏れてくることがあります。

ヘアクラック

構造クラック

強風による雨水の逆流
台風や暴風雨の際に、強風が雨水を換気扇の排気口に吹き込むことがあります。
「なぜか風が強い時だけ雨漏りが起きる」という経験があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
換気扇のフードやシャッターが正常に作動していない場合、風でシャッターが開き、そこから雨水が換気扇を通じて室内に逆流してしまうのです。
特に、換気扇が設置されている場所が風の直撃を受けやすい位置にある場合、強風により雨水が逆流しやすくなります。

換気扇の設置不良やメンテナンス不足
換気扇の設置不良やメンテナンス不足も雨漏りの原因となります。換気扇は、適切な位置に正しく設置されていないと、雨水が入りやすくなることがあるんですね。
例えば、外壁に取り付けられた換気扇が強風や雨の影響を受けやすい位置に設置されている場合、雨水が逆流するリスクが高まります。たとえフードがあったとしても、吹き上げる雨が入り込んでしまうことがあるのです。
シロッコファンの場合、外壁に埋め込まれる配管は基本的に外壁側を低くするように勾配をつけます。しかし、室内側の方が低く設置されるなどの施工不良があると、適切な勾配でないために雨水が内側に流れ、雨漏りを起こしてしまうということもあります。
また、換気扇の排気口やダクトの接続部分がしっかりと固定されていない場合、そこから雨水が侵入する可能性があります。
また、換気扇は定期的なメンテナンスが必要ですが、これを怠るとフードやシャッターが劣化し、正常に機能しなくなることがあります。特に、長年使用している換気扇では、モーターやシャッターが故障していることが原因で雨漏りが発生することがあります。

換気扇の種類と雨漏りのしやすさは関係ある?
換気扇にはいくつかの種類があり、それぞれのタイプによって雨漏りのしやすさが異なります。換気扇は、空気を屋内から屋外に排出するために設置されていますが、その設置方法や構造によっては、雨水が侵入しやすい状況を作り出してしまうこともあります。
代表的な換気扇の種類と、その雨漏りのリスクについて詳しく見ていきましょう。
プロペラファンタイプ

まず、一般的によく見られる換気扇の一つがプロペラファンタイプです。
プロペラファンは、換気扇の中でも最もシンプルで基本的な構造を持つもので、壁に直接設置され、プロペラ状の羽根が回転することで空気を屋外に排出します。このタイプの換気扇は、古くから家庭や商業施設で広く使用されており、初期費用が比較的安く、設置も簡単です。
しかし、プロペラファンタイプは雨漏りのリスクが高いとされています。これは、以下のような構造的な問題があるためです。
屋外との接触部分が多い
プロペラファンタイプの換気扇は、外壁に直接設置されるため、外気や雨風にさらされやすいです。特に、プロペラファンの排気口が外気に直接開放されている場合、強風や大雨の際に雨水が換気口から逆流しやすくなります。
また、排気口にはシャッターが付いていますが、シャッターが劣化していたり、強風で開いてしまったりすることで、雨水が簡単に侵入することがあるのです。
シンプルな構造ゆえの限界
プロペラファンタイプの換気扇は、シンプルな構造のため、外部からの雨や風に対する防御機能が比較的弱いです。
通常、プロペラの背後にシャッターが設置されており、換気扇が作動していないときにはこのシャッターが閉じて外部からの雨風を防ぐ役割を果たします。しかし、このシャッターが正しく作動しない場合、雨水が侵入し、雨漏りが発生することがあります。
また、気密性がそれほど高くない…ということも、雨漏りが起こる理由の一つとして挙げられます。
シャッターやフードの劣化
プロペラファンは外部にさらされているため、長期間使用するとフードやシャッターの劣化が進みます。フードがひび割れたり、シャッターの動作が不安定になったりすると、雨水の侵入を防ぎにくくなります。
特に樹脂製のフードは、紫外線や風雨にさらされることで数年で劣化することが多く、雨漏りの原因となりやすいです。
これらの理由から、プロペラファンタイプの換気扇は特に強風や台風時に雨漏りが発生しやすいタイプといえます。
シロッコファンタイプ

次に、近年主流となっているシロッコファンタイプの換気扇について見ていきましょう。
シロッコファンは、プロペラファンとは異なり、円筒形の内部に多数の細い羽根がついており、これが回転して空気を外部に排出します。このタイプの換気扇は、キッチンのレンジフードやトイレ、浴室など、さまざまな場所に設置されています。
シロッコファンの換気扇は、プロペラファンに比べて雨漏りしにくいとされています。主な理由としては、以下の点が挙げられます。
排気口が内部に隠れている
ダクトの勾配がある
シロッコファンタイプの換気扇では、外壁に一番近い部分が高くなるように勾配が付けられていることが一般的です。この勾配によって、仮に雨水がダクト内に入り込んだとしても、外部に排出されやすくなっています。そのため、雨水が室内に逆流するリスクは低くなっています。
こんなところに注意!
一方で、シロッコファンタイプにも注意が必要な点があります。
シロッコファンは、内部のダクトが長いため、もしダクトの勾配が適切でない場合や施工不良がある場合、ダクト内に水が溜まりやすくなることがあります。この場合、雨漏りの原因となることがあるため、施工時に適切な勾配が確保されているかどうかが重要です。
また、ダクト内に水が溜まると結露が発生しやすくなり、これが雨漏りと勘違いされることもあります。
レンジフードタイプ

キッチンのレンジフードに設置される換気扇も、シロッコファンタイプが主流です。
レンジフードタイプは、キッチンで調理中に発生する煙や臭い、油分を効率よく外部に排出するために設計されています。このタイプの換気扇は、一般的にダクトを通じて排気を行い、ダクトの先端にはフードやベントキャップが取り付けられています。
レンジフードタイプの換気扇は、基本構造がシロッコファンと同じタイプのため雨漏りしにくいとされていますが、フードやベントキャップが劣化している場合や、ダクトの勾配が適切でない場合には、雨水が侵入することがあります。特に、レンジフードの排気口が屋根の近くや、外壁の高い位置に設置されている場合、台風や暴風雨時に雨水が逆流してくることがあります。
換気扇の雨漏りリスクを減らすためのポイント

換気扇の種類によって雨漏りのリスクは異なりますが、いずれのタイプであっても、適切な設置とメンテナンスを行うことで雨漏りを防ぐことが可能です。以下に、換気扇の雨漏りリスクを減らすためのポイントを挙げます。
定期的なメンテナンス
風の影響を考慮した設置
換気扇の設置場所にも注意が必要です。強風の影響を受けにくい位置に設置することで、雨水の逆流を防ぐことができます。特に、風の強い地域では設置位置や風防対策を検討しましょう。
換気扇からの雨漏り修理、DIYで行うのは避けましょう
雨漏りが発生した際、特に軽度の雨漏りであれば「自分で修理できるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
DIYはコスト削減の手段として魅力的に映ることもありますが、換気扇からの雨漏りの修理は非常に繊細で、適切な知識や技術が求められる作業です。DIYによる修理は、一見うまくいったように見えても、根本的な問題が解決されず、最終的には更に大きな被害を引き起こすリスクがあります。
そのため、DIYでの修理はおすすめしません。
換気扇の雨漏りの原因は、一つだけではないことが多いです。例えば、コーキングの劣化が一因であっても、外壁のひび割れや換気扇フードの破損など、複数の原因が重なっている場合もあります。DIYで表面上の原因に対処しても、他の問題が残っている場合、雨漏りは再発してしまうのです。
換気扇からの雨漏りは、見た目以上に原因が複雑なケースが多いです。外壁の劣化やコーキングのひび割れ、換気扇フードやダクトの不具合など、様々な要因が絡み合って雨漏りが発生します。安全で確実な修理を行うためにも、信頼できる専門業者に依頼することが最も効果的な方法です。
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換気扇からの雨漏りは、一見すると小さな問題のように思えるかもしれません。しかし、実際には大きな被害を引き起こす可能性があり、住宅の構造や内部環境に悪影響を与えるだけでなく、将来的には高額な修繕費用がかかることもあります。雨漏りによる被害は、建物全体に広がることが多く、早期に発見して対処しなければならない問題です。
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