工事のきっかけ
市原市千種にお住まいのお客様より、「台風後に発生した雨漏り被害の調査をして欲しい」とのご依頼をいただきました。
勢力が強い台風は建物の損傷を招くことも多く、浸水被害を生じさせてしまうケースも少なくありません。
目視調査・赤外線カメラを使用した調査を行わせていただきました!
建物の屋根は「陸屋根」となっておりましたが、施されているシート防水はつなぎ目に「切れ」が発生していました。
今回の雨漏りは、シート防水の劣化が原因である可能性が非常に高い状態でした。
そこで、最適な雨漏り修理方法として「ウレタン防水」による防水工事、ならびに改修ドレンの設置工事をご提案させていただき、工事を承りました!
お客様へ詳しくお話をお聞きさせていただきますと、弊社へご相談いただく前にも複数の施工業者へ修理を依頼されていたとの事です。
しかし、原因の特定が出来ないまま雨漏りも止まらず、弊社にご相談をいただきました。
最適な雨漏り修理方法をご提案させていただくためにも、まずはその原因を調査していきます。
こちらは、室内の天井に出来た雨染みです。
同様の浸水被害が複数個所に発生していることから、天井内部の広い範囲で浸水が広がっている事が推測できます。
こうした雨染みは雨が降るたびに広がり、その状態が続けば雨水が床に落ちてくるまでに悪化してしまいます。
point:雨染みだけじゃない?雨漏りの隠れたリスク
雨漏りというと「天井や壁に雨染みができる」といった目に見える被害を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。
見えない場所で木材が腐食することによる構造部へのダメージや、カビの繁殖による健康被害など、雨漏りのリスクは非常に様々です。
気づいたときには大規模な修繕が必要になるケースも多く、早期の点検と対応が大切です!
続いて、天井内部の浸水被害を調査するため、赤外線カメラで撮影します。
赤外線カメラは、被写体の温度差を可視化できる装置の事を指します
こちらが、先程の赤外線カメラを赤外線カメラを撮影した画像です!
天井の染みと比較して、さらに大きな範囲で浸水の兆候が確認できます。
やはり、天井内部では目に見える以上に浸水が広がっているようです。
被害箇所やその状態からから、浸水原因は陸屋根で発生している可能性が高い状態でした。
続いて、陸屋根に上がり調査を進めていきます!
建物の屋根は陸屋根となっており、広めの屋上スペースとなっておりました。
陸屋根は一般的な屋根と違って人が出入りする事が出来る屋根形状であり、洗濯物干や家庭菜園など様々な場面で活用できる事が大きな魅力です!
一方、ほとんど水平である陸屋根は水はけが悪く、浸水を防ぐ防水工事が欠かせません!
防水工事の一種である
「シート防水」が施されていましたが、一方でその防水シートの繋ぎ目に
切れが発生していました。
今回の雨漏り被害は、こうした劣化症状からの浸水が原因である可能性が高いと推測されます。
シート防水は、経年劣化の進行により耐久性とあわせて固定力も失わていきます。
特に
防水シートのつなぎ目部分や端部分は切れや剥がれを生じさせやすいため、注意が必要です。
雨漏りの原因は防水シートの損傷にありましたが、全体的に防水層の劣化が見られる状態です。
また、陸屋根の排水設備として非常に重要な「ドレン(排水口)」部分にも排水性にも排水性に問題が確認されました。
そこで、今回はウレタン防水による防水工事とあわせ、改修ドレンの設置工事をご提案させていただき、工事のご依頼を承りました!
まずは、改修ドレンの設置工事から進めていきます!
改修ドレンとは、鉛製の金属プレートと排水ホースが一体型になった部材を指します。
既存の排水口に差し込む様に設置する事で、劣化したドレン部の補修を行う事が出来ます。
画像は下地処理後、改修ドレンを設置した様子です!
改修ドレンのプレート部分は柔らかい鉛で出来ている事から、プラスチックハンマーなどで叩くことで周辺の形状にフィットさせることが出来ます。
施工箇所に合わせて柔軟に対応出来る事も、改修ドレン設置工事の魅力です。
メッシュシートの設置を行った上、防水処理を施します。
陸屋根の中でも、ドレン周りは特に雨水が集まる場所です。
劣化が進行しやすい場所でもあるため、しっかりとメンテナンスを行っていくことが大切です。
これで、改修ドレン設置工事は完了となります!
続いて、ウレタン防水工事を行っていきます。
ウレタン防水は防水工事の種類の中でもその柔軟性が魅力であり、塗膜によって防水層を形成させることから複雑な施工箇所にも対応可能です!
また、今回の様に劣化が進行したシート防水の上に施工する事も出来ます。
まず行われるのが、高圧洗浄による清掃です。
床面は非常に汚れが蓄積されており、このまま防水工事を施しても上手く密着されません!
高圧洗浄により、念入りに汚れを落としていきます。
また、あわせて繋ぎ目部分の補修を行っておきます!
たとえ新しい防水工事を施しても、こうした繋ぎ目を放置しておけば浸水リスクとなります。
補修材を使用して、しっかりと防水処理を行っていきます。
施工不良を起こさないためには、こうした細かな作業も手を抜かない事が大切です。
次に、ウレタン防水材の塗布を行い、防水層を形成していきます。
ウレタン防水の特徴と言えるのが、防水層が職人の手によって仕上げられる事です。
2回塗りによって厚みのある塗膜を形成していきますが、ただ塗れば良いという訳ではありません。
陸屋根の床面には排水をスムーズにするために適切な傾斜が設ける必要があり、職人の高い技術が必要となります。
防水層の形成後、最後に行われるのがトップコートの塗布です。
トップコートはそれ自体に防水性がありませんが、防水層を保護する重要な役割を担っています。
特に、ウレタン防水によって形成される防水層の天敵は、「紫外線」です。
太陽からの日差しを受け続ける防水層を守るためにも、トップコートによる保護は欠かす事が出来ません。
約5年に1度を目安に塗り替えを行っていくことで、防水層の寿命を延ばす事が出来ます!
以上でウレタン防水による防水工事、ならびに改修ドレン設置工事による雨漏り修理が完工しました。
陸屋根は一般的な屋根と比較して雨漏りリスクが高い一方、その劣化症状を放置してしまいがちな場所でもあります。
数年に1度は点検を行い、トップコートの塗り替えや防水工事を中心にメンテナンスを行っていくことが大切です。
「雨漏り専門赤外線・非破壊検査.com」では、目視調査をはじめ高い調査精度を誇る赤外線カメラ・散水試験を使用した調査にもご対応可能です。
今回の様に、
「雨漏りの原因が分からない...」とお困りの方がおられましたら、ぜひお気軽に
ご相談ください!
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